デリシャスな関係
記念すべき第 1 回は、我が家に適当に転がっているバックナンバーからの紹介。2008 年 4 月号に掲載されている伊勢崎ゆず先生の『デリシャスな関係』。(なお、以下の画像はクリックで拡大版が見られます。)
ストーリーそのものは単純で、仕事先で高校の時の先輩に再会した主人公が、その先輩の趣味である食べ歩きに付き合わされるうち、ラブラブになってめでたしめでたし、とまあ、こういう話です。
で、この広重ちゃん、さっそく高校の時の先輩に声をかけられます。「会社のまわりでうまいランチの店、教えてやるよ」と。
いやー、ありがたいですね。新しい職場って、周りにどんな店があるのかとかわかりませんからね。なのに、それほど親しくもなかった先輩が、いきなり店を教えてくれるわけですよ。この先輩、恐らくカッコイイって設定ですから、新入りのくせにいきなり誘われたりしたら、他の女子社員からの冷たい目にさらされること間違いなしですよ。野郎、余計なことしやがって。
まあ実際、そういう展開もパステルにはけっこうあったりするんですが、今回の広重ちゃんはそういうじめじめしたいじめにはあいません。ラッキーですね。先輩が実はかっこよくもなんともないだけ、という話も。
ともかく、さっそくオムレツを食べに連れてってもらった広重ちゃん、オムレツ(実はどう見てもオムライスなんですが)のおいしさに感激!
頼んでもないのにグルメ番組のような解説を交えて食べてくれる広重ちゃんに先輩も大喜び。もちろん、大はしゃぎとかではなく、クールに「連れてきたかいがあるよ」とか「食べて喜んでくれたらやった!って思うしね」とか、まあその程度のさりげなさ。
続いて、さりげなく自分の趣味が食べ歩きであること、先日は信州に韃靼そばを食べに行ったことなどにさらりと触れます(ちなみに、この時点で JOJO 広重とか『韃靼人宣言』とかいう言葉が思い浮かんだ人は、読むブログを間違えていますので、お引き取りください)。これはもちろん、広重ちゃんから「いつか私も連れてってください!」という科白を抽き出すための前振りなわけですが。
さて、首尾よくご飯を食べに行くことになった先輩と広重ちゃんですが、「何が好き?」と問いかける先輩に対し、「和食です」と答えたところ、「じゃなくて」と否定されます。え? なんて答えればよかったんですか?

「和食なら何が好き? 海鮮がいいのか山の幸がいいのか、丼ものがいいのかとか あるいは薄味・濃味とか」
そそそんなたたみかけられても~。と、普通ならたじろぐところですが、初めてですし、なんてったって憧れの先輩ですからね、ここは素直に「魚系のお鍋とか…?」と半疑問文で答えておくことにしましょう。先輩も「じゃあ今度の週末、出かけるぞ!」とノリノリです。
週末、東京駅で待ち合わせた広重と先輩、なんと先輩、広重ちゃんを京都に連れていきやがるおつもり。きょきょきょきょうとーーーーー!?
と、これだけでも驚きなのに、ぽかんとしている間に京都に着き、「でもよく考えたら、これって先輩と京都旅行じゃん!」と気を取り直した広重ちゃんにさらに追い討ち。「広重急げ! レンタカー予約してあるんだ。これから 6 件の店を回るからな。予定どおりに進まないと全部まわれないぞ」っておい! 6 件じゃなくて 6 軒だろ!という誤字に対するつっこみはさておき、なんで 6 軒もの店をはしごしなけりゃならんのでしょう。ご丁寧にコミケに参加するオタクみたいに、どこを回るかが記された細かい地図まで作ってあります。ひいいー。しかも、希望した鍋はよりによって最後。んなもん、うまいかどうかわからんくなっとるっちゅーねん! 空腹は最高の調味料とかいう言葉、知らないんでしょうか。それとも、グルメはそんなこと気にしないのか??
まあ、結局ぐじ鍋とやらをおいしくいただきはしたのですが、京都まで来て死ぬほど満腹した広重ちゃん、さすがにグルメ番組の解説者のような弁舌は消え、「何これ! すごくおいしいっ…!」と月並みな感想を述べるに留まります。このコマ、顔はすごく笑顔であるにもかかわらず、科白をありきたりなものにすることで、おいしいと云いつつ満腹で疲れたという無意識を露呈させる高度なテクニックが使われてます。先ほどの味に対する細かい感想があってこそ、このギャップが映えるわけです。さすが伊勢崎先生。背筋にひりひり来るぜーーーー。
さて、これに懲りた広重ちゃん、「今度は近場でおいしいお店に連れてってください」と釘を刺します。で、「今度はイタリアンで」と云ったところ…。
またもたたみかけるような勢いでこだわりどころを尋ねてくる先輩。さすがの広重ちゃんも心が空に飛んでます。
そこは、「会社でも休日でも一緒にいられるのはすごく嬉しい」と食べ歩きに付き合う広重ちゃんでしたが、一つの不安が。「付き合ってるわけじゃ… ないもんね…」。一体、どういうつもりで先輩ったら私のこと誘ってんだろう?
んなもん、男の立場から考えれば下心に決まってるんですが、どうやら先輩、飯に誘うだけで「おなかいっぱいでしんどいのか。じゃあちょっと休んでいこうか」とか云ってホテルに誘ったりは全くしてない様子。だ、大丈夫か? ちんぽついてるか?? いやいや、そんなバカな男ばっかりじゃありませんよね、世の中。下心ばっかりで動くはずありませんよね。フェミニストに怒られちゃいますよ、ホント。下心なんかある程度は隠しとかないと、ひかれちゃいますもんね。大体、「私が入社したとき、よくわかりましたね。高校のとき、特に面識なかったのに」と尋ねる広重ちゃんに対し、先輩は「それは…、広重って名前が変わってるから覚えてたんだよ」と流すぐらいですから。
さて、そんな先輩のことを考えながら体重計に乗った広重ちゃん、当然のごとくデブった自分に気づかされることになります。「これじゃ恋人になるどころか、好きにもなってもらえない!」と焦る広重ちゃん、即日ダイエット開始に踏み切ります。
ダイエットを試みる広重ちゃん、先輩からの食事の誘いも、休みには用事があるということにして断腸の思いで断ります。「じゃあランチにラーメンでもどう?」とさらに訊いてくる先輩に「すみません、まだ仕事がありますので…」と逃げるように告げる広重ちゃん。ええ、もう、綺麗になるためには仕方ないんです! 私のこの思いをわかって、先輩!
とか盛り上がる私をよそに、たった 2 度の食事を断られただけの先輩、いきなり「俺のこと嫌いになった?」
ええええええーーーーーーー。ど、どんだけ自意識過剰やねん…。心の狭い私なら、間違いなく「てめーのためにダイエットしてんだよ! でももうやめた!」とか、はしたなく逆ギレしてしまうことでしょう。
でも広重ちゃんは違います。「そ…、そんなことないです。むしろ大好きです」と告白! きゃー! きゃーきゃー!! そして、太り続けて嫌われるのがいやでダイエットしていることも打ち明けます。さらに「逆に先輩は私のことどう思ってるんですか!? ただの食べ歩き仲間ですか!?」とたたみかける広重ちゃんに、嬉しすぎる答えが返ってきます。
ななななんですと~~~~!?!? か、勝手すぎる! 謝罪を要求しる!
「いつでも一緒にいてくれるし、楽しそうに食べてるし… そう思ってた」じゃねーーーー。そんなんで恋人扱いできるんなら、私も目をつけた女の子みんなを食事に連れてきますよ! もううっはうはのハーレム状態じゃないですか! ビバ、食べ歩き!!
すみません、取り乱しました。で、まんまと付き合うことになった広重ちゃんと先輩、パステル恒例のセックスシーンに至ります(知らない人のために書いておきますが、『恋愛白書パステル』は、恋愛があってセックスがあっておしまい、という話を掲載している雑誌です)(そんなわけですんで、以下は画像なしでお送りします)。
そのセックスシーンは、「じつは高校生のとき…かわいいなって思ってて、それで名前覚えてた」とかいうずるっこい白状から始まります。なんだよ! 最初から云えよ! やきもきしちゃっただろうが! てーかやっぱり下心か! 一瞬でもフェミニストだと思った俺がバカだったぜ、ちくしょう。金返せ!
しかも、「でも本当においしいから太っちゃいました」と云う広重ちゃんに対し、「これくらいのほうがいいよ」とか「ガリガリより触って柔らかいほうが俺は好きだな」とか云いつつ、「ぽよ」だの「ぷにっ」だのとおなかを触りまくり。腹を触るんじゃねえ、腹を。でも、広重ちゃんは「気にしてるのに~~」と云うだけ。くぅ~、あくまで広重ちゃんはかわいいなあ。し、死にたい。
もちろん、クンニのシーンでは「広重のここ… おいしいよ」とグルメネタが引っ張られます。そして広重ちゃんも「一緒に食べるの…」とフェラチオ開始。そうだよね! 晴れて付き合えることになったし、太るとかそこまで気にしなくてよくなったもんね! 一緒に食べるよね! よかったなあ、広重ちゃん。って、食べてんのちんぽですが…。
そして最後は焼き肉を食べに出かけ、「部位によっておいしいお店が違うからお店をハシゴするんだ。そしてそれを全部歩く! これで運動にもなるだろ?」という、ぬるいギャグでおしまい。ん~、いや、ホント、いいマンガでしたね。ごちそうさま!
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コメント
恋愛モノが嫌いな私としては「勝手に・・・恋人だと思ってた」のとこで
「shine☆」と思ってしまいましたよ
投稿: pato | 2008年7月 7日 (月) 14時58分